京葉線　Keiyo Line

京葉線の紹介

京葉線は東京都の東京駅から千葉県千葉市の蘇我駅を結ぶ路線である。主に東京都〜千葉県の湾岸部を通っている。特徴としては

• 地下部分を除くほとんどの部分が高架線である。
• 幕張メッセ・千葉マリンスタジアムなどの幕張新都心や東京ディズニーリゾート、葛西臨海公園といった千葉県湾岸部の観光・リゾート施設を結ぶアクセス路線である。
• 総武線のバイパス路線としての役割も果たしている。

千葉県の湾岸部住民を中心とした生活路線でもある。高架であり湾岸部を通っているため、眺めはよくたびたび車内から海を見ることができたり、都心部のビル群・富士山もみることができたりする。一方で風の影響を受けやすく荒天時には大幅にダイヤが乱れたり、運転中止になる。京葉線は元々、武蔵野線と同様に貨物路線として設計され、後に旅客化された路線である。京葉線内は貨物列車が走るほか、武蔵野線直通の列車や、房総方面に向かう特急列車、朝や夜には内房線・外房線・東金線に直通する列車も走る。

京葉線のデルタ線。西から南方向に延びるのが高谷支線。東から南方向に延びるのが二俣支線。東西に延びるのが本線。（写真をクリックで拡大） （「国土画像情報（カラー空中写真）　国土交通省」より作成。撮影は平成元年）

路線データ

• 路線距離：東京駅〜蘇我駅４３．０Ｋｍ
• 支線：市川塩浜駅〜西船橋駅間５．９Ｋｍ（高谷支線）　南船橋駅〜西船橋駅間５．４Ｋｍ（二俣支線）
• 駅数：１８駅（西船橋駅を含む）
• 最長駅間：市川塩浜駅〜二俣新町駅間：４．４Ｋｍ
• 最短駅間：東京駅〜八丁堀駅間：１．２Ｋｍ
• 沿線自治体
• 東京都：千代田区　中央区　江東区　江戸川区
• 千葉県：浦安市　船橋市　市川市　習志野市　千葉市（美浜区　中央区）
• 複線区間：全線　複々線区間：なし
• 電車特定区間：東京駅〜千葉みなと駅間（蘇我駅を除く）

使用車両

京葉線での現在の使用車両。方向幕の画像は方向幕ギャラリーに掲載

各駅停車・快速・通勤快速

• ２０５系
  ラインカラーが赤（ワインレッド）の京葉線でもっともよく見る列車。１０両編成。勝浦・成東行きを除き、外房線や内房線の直通運転はこの２０５系が使用される。
• ２０１系
  ６両編成＋４両編成の１０両編成。分割運用の外房線（勝浦駅）・東金線（成東駅）直通運転にも使用される。また２０５系の代走として、外房線・内房線の直通運転に使用されることもある。
• ２０９系
  ２００８年１２月０１日より運用開始。１０両編成である。基本京葉線内のみの運用である。
• Ｅ３３１系
  ２００７年３月１８日のダイヤ改正から営業運転を開始し休日のみ運用していたが、部品の一部を改良をおこなうことから（ＪＲ東日本千葉支社のＨＰより）、営業運転を休止していた時期があった。その後もたびたび運用を離脱している。１４両編成だが、１両の長さが短いため全体の長さは１０両編成と同じ長さである。だたし乗車位置は１０両編成の列車と異なるので、各駅に１４両編成専用の乗車位置を示すステッカーが貼られている。駅の電光掲示板でも１４両３ドアと表示される。

-	２０１系	２０５系	２０９系
車両
車内

E３３１系

205系	201系
209系	E331系

武蔵野線

• 205系
  ラインカラーがバーミリオンオレンジ＋茶の列車である。８両編成。武蔵野線で使用されている列車である。

205系

特急

内房線「さざなみ」または外房線「わかしお」に使用される特急列車

• E257系500番台
  ５両編成または１０両編成
• 255系
  ９両編成

E257系500番台	255系

今後の予定

E233系を2010年の夏頃から投入予定。201系、205系、209系を置き換える。現在は日中に試運転が行われている。

車内のLED表示（「特急とき」さん提供）	車内のLED表示（「特急とき」さん提供）	試運転で西船橋にも入線

*現在E233の導入についてアンケートを実施中。こちらから。

沿線の主な娯楽施設等

• 東京都立夢の島公園（新木場駅）
• 葛西臨海公園（葛西臨海公園駅）
• 東京ディズニーランド・シー（舞浜駅）
• ららぽーとTOKYO-BAY（南船橋駅）
• IKEA船橋（南船橋駅）
• 幕張メッセ（海浜幕張駅）
• 千葉マリンスタジアム（海浜幕張駅）
• フクダ電子アリーナ（蘇我駅）

京葉線の２つの敵

京葉線には大きな弱点が２つある。一つは風である。これはすでに述べているがほとんどが高架でなおかつ湾岸部を通るため、風の影響を受けやすい。他地域では少しくらいの強い風でも湾岸部を通る京葉線内では、強い風が吹きやすい。そのため規制風速を超えやすく遅延や不通になることもしばしばである。並行する総武線や東京メトロ東西線には影響が無くても京葉線は運転見合わせってことがある。特に春先は強風が吹きやすいため運行が乱れることがよくある。京葉線沿線は京葉線が不通になると半ば”陸の孤島”と化す地域があるため、普段京葉線を利用しない人たちが東京ディズニーランド・シーなどに行くときは事前に天気を調べておき、強風が吹きそうなときは車で来るか中止したほうが良い。
もう一つは地震である。２００５年の千葉県北西部地震（京葉線沿線は震度５弱〜震度４）では多くの路線が一時運転見合わせになったが、最後まで運転再開が出来なかったのが京葉線である。湾岸部の埋立地を通っていることから地盤が軟弱であるため、点検に時間を要したためである。今後も震度５クラスの地震が発生した場合は特に京葉線は長時間不通になる可能性があるので注意が必要である。

利用状況

平日は沿線住民の生活路線として朝や夕方・夜にかけてのラッシュ時は非常の混雑する。特に近年は外房線・内房線沿線のベットタウン化により外房線・内房線の利用者が京葉線になだれ込むため、特に朝ラッシュ時の上りの京葉線内の混雑は酷いものがある。一方で新浦安や幕張新都心への通勤客も多いため、下りの列車もある程度混雑する。

週末・休日の朝方はディズニーランド・シーに向かう乗客、夕方は帰宅客で特に東京〜舞浜間は混雑する。また幕張メッセでイベント開催時（内容にもよるが）は、舞浜〜海浜幕張間も混雑する。特に東京モーターショウのときは朝ラッシュ時並みの混雑となる。また大型連休（ゴールデンウイークや夏休みなど）と幕張メッセで有名なイベントの開催が重なると京葉線は朝ラッシュ時並みかそれ以上の大変な混雑になる。ただし休日は幕張メッセで特にイベントの開催がないとさほど混雑しない。また日中は平日・休日ともにあまり混雑しない。

今後の計画・構想

運輸政策審議会（現交通政策審議会）答申では以下の京葉線に関する整備計画の構想がある。

• 東京駅から大深度利用により京葉線を三鷹駅まで整備し、中央線と直通運転をする計画がある。
• 総武線・京葉線接続新線（仮称）を整備し、総武線との直通運転を行う。具体的には京葉線新木場駅から新浦安駅までを複々線化し、新浦安駅から総武線船橋駅を経て津田沼駅に至る計画で、2015年（平成27年）度までの整備着手が適当とされている。
• 新木場駅にて臨海副都心線（りんかい線）との相互直通運転を行う。

なお現在でも新木場駅の蘇我寄りでは京葉線とりんかい線が接続しており、りんかい線を経由して埼京線・川越線さらに貨物線の利用（湘南新宿ラインが走っている路線）で、高崎線・宇都宮線（東北本線）といった北関東方面への直通運転が物理的には可能である。ちなみに武蔵野線経由でも高崎線・宇都宮線への直通運転が可能である。このように広範囲の直通運転が可能であるにもかかわらず、りんかい線との直通運転が実現しないのは、りんかい線が ＪＲの路線ではないことが大きな障害になっている。

※上記の計画についての賛否の投票を行っています。投票してみてください。投票はこちらから（Ｑ５及びＱ６の質問）。