総武線（総武本線）　Soubuhonsen line

中央・総武線各駅停車（千葉駅〜三鷹間）	総武線快速	総武本線（千葉駅〜銚子駅間）

総武本線の紹介

総武本線とは東京都千代田区の東京駅から千葉県市銚子市の銚子駅を結ぶ路線である。このうち錦糸町駅から千葉駅間が複々線、東京駅から錦糸町駅、千葉駅から佐倉駅間が複線、佐倉駅から以東は単線である。このほか錦糸町駅から御茶ノ水駅間の支線や貨物支線を持つ。運転系統は

• 東京駅から千葉駅間を快速運転する総武線快速
• 御茶ノ水駅から千葉駅間を運転する総武線各駅停車（緩行線）
• 千葉駅から銚子駅間を走る区間

路線データ

• 路線距離
• 東京駅〜銚子駅１２０．５Ｋｍ（本線）
• 錦糸町駅〜御茶ノ水駅４．３Ｋｍ（ただし本線と重複区間あり）
• 駅数：４６駅
• 総武線快速（東京駅〜千葉駅）：１０駅（千葉駅、東京駅を含む。そのうち総武線快速線のみの駅は３駅）
• 総武線各駅（千葉駅〜御茶ノ水駅）：２１駅（千葉駅、御茶ノ水駅を含む。そのうち総武線快速停車駅は６駅）
• 総武本線（千葉駅〜銚子駅）：２３駅（千葉駅、銚子駅を含む）
• 複線区間など
• 複々線区間：錦糸町駅〜千葉駅
• 複線区間：東京駅〜錦糸町駅　御茶ノ水駅〜錦糸町駅　千葉駅〜佐倉駅
• 単線区間：佐倉駅〜銚子駅
• 沿線自治体
• 東京都：千代田区　中央区（総武線快速のみ）　墨田区　葛飾区　（以降は総武線各駅停車のみ）江東区　江戸川区　台東区
• 千葉県（千葉駅より以西）：市川市　船橋市　習志野市　千葉市（花見川区（総武線各駅停車のみ）　稲毛区　中央区）
• 千葉県（千葉駅より以東）：千葉市（中央区　若葉区）　四街道市　佐倉市　酒々井長　八街市　山武市　横芝光町　匝瑳市　旭市　銚子市
• 電車特定区間：千葉駅より以西（東京駅〜錦糸町駅〜千葉駅及び御茶ノ水駅〜錦糸町駅）

総武線と総武本線

単に「総武線」というと千葉から以西の総武線快速と総武緩行線（ただし実際には駅などでは総武線各駅停車の名称で案内される。以下総武緩行線を総武線各駅停車と呼ぶ）を指す。実際には単に「総武線」というと総武線各駅停車を指すことが多く、総武快速線は「総武線快速」と呼ぶことが多い。また総武線各駅停車は、ほとんどの列車が中央緩行線（以下中央線各駅停車と呼ぶ）と直通運転を行っているため、駅や列車内の案内では「中央・総武線各駅停車」と呼ばれる事が多い。また黄色のラインの列車が中央線各駅停車も走ることから、単に三鷹〜御茶ノ水〜千葉間を総武線と呼ばれることもある。
一方「総武本線」というと千葉駅から銚子駅の区間を指す場合が多く、通常は総武線快速と総武線各駅停車を総武本線に含めることは少ない。実際に車掌の車内放送や駅の案内版でも千葉駅〜銚子駅間を走る列車を「総武線」とはせずに「総武本線」と放送・案内することが多い。
なお地図では出版社によっては、千葉〜東京間を「総武本線」と表記している場合がある。
テレビ・新聞等の報道でも、総武線と総武本線の使い分けが曖昧である（例えば千葉〜銚子間が不通の時でも、「総武線の千葉〜銚子間が運転見合わせ」と言うことがある）。 このように明確な使い分けがなく、人それぞれによって異なる場合がある（特に沿線住民や鉄道ファンと一般人の間に於いて）。

運行形態

現在特急を除いて東京〜銚子間を走破する列車は存在しない。総武本線は基本的に千葉駅で運転系統が分断されている。

直通運転

総武線快速

• 横須賀線
• 総武本線（千葉駅〜成東駅まで）
• 総武本線経由成田線（成田空港まで。エアポート成田と呼ばれる。）
• 外房線（千葉駅〜上総一ノ宮）
• 内房線（千葉駅〜君津駅まで）

総武線各駅停車

• 中央線各駅停車（御茶ノ水駅〜中野・三鷹駅まで但し一部武蔵小金井・立川行きあり）
• 東西線（津田沼駅〜西船橋駅〜東西線〜中野駅〜三鷹駅）（但し津田沼〜西船橋間の直通運転は平日朝、夕ラッシュのみ）

列車種別

総武線各駅停車

千葉〜錦糸町〜御茶ノ水間を走る。千葉〜錦糸町間は快速列車と並行して走り、錦糸町から中央線方面に分岐する。早朝や深夜を除いて御茶ノ水駅から中央線各駅停車と直通運転を行っている。そのため、「中央・総武線各駅停車」と案内されることが多い。全列車１０両編成であり、車体のラインカラーは黄色である。昼間でも５〜７分間隔と過密に運転しており、朝は２〜４分間隔の過密運転である。（但し津田沼駅から千葉駅間は日中は１０〜１２分間隔）。なお２００６年１１月より朝のラッシュ時は千葉駅〜御茶ノ水駅間で女性専用車両が実施されている。

西行き

千葉駅と津田沼駅を始発として中野、三鷹行きが多い。その他千葉駅発、津田沼行き（深夜のみ）、西船橋行き、御茶ノ水行き（深夜と早朝）、立川行き、武蔵小金井行き、幕張駅発、中野行き（朝のみ）などがある。日中は津田沼駅始発が半分程度あるため、津田沼駅より以東の駅では運転本数が少なく不便である。また朝や夕方の時間帯は津田沼駅始発の東西線直通列車がある。

東行き

ほとんどの列車が御茶ノ水駅より以西または御茶ノ水駅を始発として、津田沼行きや千葉行きが多い。日中は半分程度の列車が津田沼行きであるため、津田沼駅より以東は運転本数が少なくなり不便である。

総武線快速

千葉〜錦糸町〜東京間を走る列車。千葉〜錦糸町間の複々線区間は通過駅がある。錦糸町からは地下を通り東京駅に至る。横須賀線や千葉駅以遠の路線と直通運転を行っており、広範囲に運転されている。

快速

主に運転されている運行系統。ほぼすべての列車が東京駅〜千葉駅を通して運転される。ほとんどの列車が東京駅より横須賀線に直通、一部の列車が千葉駅より以遠に直通運転される。また日中を除いた時間帯には、津田沼駅を発着とするものもが設定されている。列車によっては特急待避がある場合があり、待避駅は市川駅、千葉駅である。市川駅で待避する列車は一度各駅停車を追い抜いても、市川駅でその列車に追いつかれるということが起こる。千葉駅より以遠の直通列車として以下の列車がある。

• 総武線経由成田線
  

  最も多く運転されており、千葉駅〜佐倉駅間は総武本線を走り、佐倉駅から成田線に入る。成田空港行きの列車は「エアポート成田」と呼ばれる。（ただし停車駅は通常の快速と同様である）。毎時１本程度運行されている。またラッシュ時間帯には成田駅を発着する列車も設定されているが、その場合は単に「快速」と案内される。1日1往復、鹿島線の鹿島神宮まで運行する列車が設定されている。

• 総武本線
  

  千葉駅〜佐倉駅間においては成田線直通列車（エアポート成田）に加え、朝夕ラッシュ時は佐倉駅を発着するものも設定されており、この区間は多数の列車が運転されているが、佐倉駅より以東の成東方面の列車は、朝の上りと夜の下りの１往復のみである。朝は11両編成、成東発で快速運転され成東〜佐倉間は八街のみ停車。夜は佐倉駅で増解結し、付属４両編成で各駅停車で成東駅まで運転される。

• 内房線
  

  成田線に次いで多く運転されている直通先である。原則毎時１本程運転されている。すべての列車が君津駅まで運転される。内房線内でも快速運転であり、通過駅は、本千葉駅（ただし2010年12月のダイヤ改正で停車）、巖根駅のみである。

• 外房線
  

  主に朝や夕・夜に運転される。現在一日９往復であり、運転本数が少ないがそれでも京葉線経由で運転される京葉快速または通勤快速よりは多く運転されている。基本的に東京方面と外房線との接続は、京葉線経由で運行される特急列車での接続に重きを置いているようであり（実際原則毎時１本運転されている）、普通列車（特別料金不要の列車）の本数が少ない。東京駅の発車では平日朝９時４６分以降１４時４０分まで総武線直通列車の設定がない。すべての列車が上総一ノ宮駅まで運転される。かつては勝浦駅までロングランする列車もあったが、現在はすべて上総一ノ宮までとなっている。外房線内でも快速運転であり、通過駅は本千葉駅（ただし2010年12月のダイヤ改正で停車）、永田駅、本納駅、新茂原駅、八積駅の４駅である。

通勤快速

平日のラッシュ時に成田始発で逗子行きが朝２本、夜に東京始発成田行きが１本(2010年12月のダイヤ改正で、1本増発される）運行されている。通過駅は物井駅、稲毛駅、津田沼駅、市川駅、新小岩駅である。錦糸町〜東京間と横須賀線内は各駅に停車する。錦糸町以降は快速と停車駅が同様になるため快速で案内され、方向幕にも通勤快速の表示が無くなる。

ホームライナー

平日に東京駅及び新宿駅から千葉駅まで運行されている。乗車にはライナー券が必要である。

特急

「成田エクスプレス」や「しおさい」などの特急は総武線快速の路線を通る（詳しくは下の特急の項目を参照）。総武線快速内の停車駅は東京駅、千葉駅（ただし成田エクスプレスはほとんど通過する）を除くと、津田沼駅や船橋駅に定期または不定期に停車する特急が数本ある程度であり、基本的には特急は途中駅を通過する。

総武本線（千葉〜銚子）

複線区間である千葉〜佐倉間は成田線直通の列車も走っているので運転本数は比較的多い。この区間はベットタウンとして発展している為、千葉より以東の区間ではあるが利用者が多い区間である。朝や夜は佐倉駅発着の総武快速線直通の列車も設定されている他、毎時1本総武快速線から成田空港を発着とするエアポート成田も走っており、利便性もそこそこである。日中はエアポート成田・成田線直通の普通列車を含めて毎時4本運転されている。
一方佐倉〜銚子区間は単線区間となるため運転本数が少なくなり、ローカル色が強くなる。成東まで毎時2本程度、成東〜銚子は毎時1本となる。

特急など

総武線内を全線または一部を走る列車は以下の通りである。なお千葉駅〜東京駅間は総武線快速の路線を走る。

• しおさい
  総武本線全線（東京〜銚子間）を走破する唯一の列車である。運転区間は東京〜銚子が多いが、一部の列車は総武本線全線を走らず、佐倉・成東止まりの列車もある。新宿行きもある。また一部の列車は成東〜銚子間を普通列車で運行するものもある。運転本数は多くなく、単線区間はあまり速くない。

• あやめ
  成田線・鹿島線系統の特急列車である。朝・夕のみの運行で本数も限られている。総武本線内の停車駅は、東京・錦糸町・千葉・四街道・佐倉である。

• 成田エクスプレス
  成田空港に行くための、アクセス特急である。総武本線内を走るが総武本線内の駅には一駅も停車せず通過するものが多い。停車駅は東京駅を除けば、朝と夕に千葉駅と四街道駅に停車するものが一部ある。

• 新宿わかしお・新宿さざなみ
  土・休日のみ運転される。毎週運転されているが臨時列車の扱いとなっている。名前の通り新宿駅を発着とする列車である。千葉駅からは外房線・内房線を運行する。総武線内の停車駅は千葉駅、津田沼駅、船橋駅、錦糸町駅、秋葉原駅である。
  東京駅を発着とする列車は、京葉線経由で運行される。かつては外房線の特急列車「わかしお」、内房線の特急列車「さざなみ」は総武線（総武快速線）経由で運転されていたが、京葉線が開業してからは京葉線経由で運転されている。

問題点

• 近年は総武本線沿線（千葉駅より以東）においても、千葉や東京都心のベットタウン化が進んいるものも、佐倉駅以東は単線区間となるために、運転本数が少なく時間もかかる。さらに東京に行くには千葉駅で一度乗換えが必要になる（総武快速線に直通する列車が少ない）など、不便である。また特急「しおさい」についても、佐倉駅以東ではスピードダウンになることや、一部の区間で普通列車になる、運転本数が少なく長時間運転間隔が空くことがあるなど、千葉・東京と千葉北東部間の輸送において、十分な役割を果たしているとはいえず、千葉県内のＪＲ線では総武本線千葉駅〜銚子駅区間は冷遇されている路線である。このことは千葉県北東部の発展の障害になっているともいえる。最大の原因は単線区間が長いことがいえる。このため、佐倉駅以東を複線化にすることや東京方面に直通する列車を増やすこと、特急は１時間に１本程度の増発を望む声が多いものも、複線化は難しい状況である。

• 新宿駅や中央本線と千葉を結ぶ特急（例えば成田エクスプレスなど）は総武線の支線区間である錦糸町駅〜御茶ノ水駅間を経由して運行されるが、この区間を走る総武線各駅停車の運転密度が高いため、新宿と千葉を結ぶ特急がごく一部の列車に限られてしまっている。

総武本線の駅一覧

支線（御茶ノ水〜錦糸町）

◎・・・全列車が停車　○・・・一部停車　｜・・・通過　△・・・下りのみ停車

今後の予定・計画

運輸政策審議会答申では、２０１５年までに整備すべき路線として新浦安〜船橋〜津田沼間の新線の建設が提唱された（総武線・京葉線接続新線（仮称））。なお船橋〜津田沼間は３複線化となる。この路線が仮に建設されると、京葉線と総武線が直接接続することになる（東京駅や西船橋駅では相互乗り換え可能だが直接接続していない）。

※上記の計画についての賛否の投票を行っています。投票してみてください。投票はこちらから

外部関連リンク

• ＪＲ東日本ホームページ
• Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ（総武本線）
• Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ（総武線快速）
• Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ（中央・総武各駅停車（緩行線））

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